【Google Maps APIが公開】位置ゲーだけではなくVRゲームも
先日、GoogleがGoogle Map APIを開発者向けに公開したそう。
◆ソースはこちら
今日はこれについて考えをまとめていこうと思う。
トピックとしては大きく二つ。
・これは、具体的にどういうものなのか
・これによってゲーム業界に与える影響
1つずつ見ていきます。
◆Google Map APIって何?
端的に言うと、Google様が持っている地図情報を提供してもらえる機能のことで、超高精度な地図だと思ってもらえればよいです。
・簡単な歴史
もともとはGoogle Map用に作られたデータベースで、それをグーグルが社内でNiantic, Inc.を立ち上げ、Ingressという実際の位置情報を利用したゲームを作りました。
その後、任天堂とNiantic(実質グーグル)が協力し、世界一有名な位置ゲーを開発しました。
つまり、Google Maps APIとは、ポケモンGOの心臓であるといえます。
・何ができるの?
ポケモンGOといえばイメージできるのは「現在位置が分かる」とか「地図が開ける」とかだと思いますが、今回公開されたPVによると、他にもこんなことができます。
・実際の建物のモデルがとれる
・ゲーム開発エンジン「Unity」と連携して開発できる
これらを使って何が作れるかという話をしましょう。
イメージしやすいところでいうと、当然ですが、ポケモンGOが作れます。
VRと連携すれば現実世界を模したマップを歩くことができます。
結構夢が広がりますね。
◆ゲーム業界への影響は?
当然ですが、一時期とても話題になった「位置ゲー」の開発難易度が下がりました。
これによって、せっせと位置ゲーを開発していた会社は打撃をうけることになります。
・ホントに?
この発表によって、何社かのプロジェクトが白紙になったであろうことは予想がつきますが、そう簡単な話ではありません。
なぜなら、このAPIは有料なんです。そしてもちろん、高い。
一部利用であれば無料ですが、1日で1000件のリクエストなんて製品に使えるレベルではないです。
★お値段の詳細が気になる方はこちら
https://developers.google.com/maps/pricing-and-plans/#details
なので、安易に「これを使って位置ゲーを量産だー!」みたいなことはできません。
そんなことをすれば、億単位の値段がかかります。
・どこらへんで期待される?
個人的には、テーマパークのアミューズメントに主に利用されると考えます。
もしくは医療ですね。
寝たきりでも、VRと併せて世界を旅することができる時代が来そうです。
◆こんなすごい技術を公開するグーグルの目的は?
確かに値段は高いですが、これほどの技術であれば、独占するほうが利益がでるのではないでしょうか。
こんな大きなシステムはそう簡単に作れるものではありません。
現に、同じものをAppleが作ろうとして大失敗しました。
私だったら公開などせず、自社の専売特許として独占しちゃいますね。
ではなぜ公開するのか?お金が欲しいのか?
私はそんなことはないと考えます。
おそらく、ビッグデータの収集にあるのではないかと考えます。
このシステムを他社に使ってもらうことでユーザーのデータを収集し、データベースを構築するつもりなのでしょう。
集められた大量のデータを使えば、新たなサービスの構築からAIの学習まで、さまざまな活躍が期待できます。
情報社会な現代において一番価値が高いのはお金じゃなくて、情報なのでしょうね。